咲け、青バラ!遺伝子組換えによって実現した幻の青いバラとは

遺伝子教室

こんにちは、フルルです。

2月と言えばバレンタインデーですね。
私は、毎年チョコをもらうことはないのですが・・・

そんな愛を表現するバレンタインデーですが、愛を伝えるために花と言えば?

多くの人がバラを思い浮かべるのではないでしょうか。

バラには、代表的な赤色に加え、ピンク、黄色、白、青などの様々な色があると思います。

今では当たり前になった青色のバラですが、かつては「不可能」の代名詞として使われていました。

なぜ、青いバラは「不可能」の代名詞だったのか、どのように青いバラを実現したのか?
今回は、青いバラの誕生の歴史について紹介したいと思います。

800年の間不可能だった青いバラ

バラというのは歴史が古く、過去800年間にわたって、品種改良が重ねられてきました。
バラの品種は2万5千以上と言われています。

しかし、どんなに努力しても、交配育種では青いバラを作ることはできませんでした。

それはなぜなのか?

バラには、花を青くする色素がないのです。

通常、花の色というのは、赤色色素のシアニジン、オレンジ色色素のペラルゴニジン、青色色素のデルフィニジンのうち、花びらでどの色素が合成されるのかによって決まります。

しかし、バラでは青色色素のデルフィニジンを作ることができません。
つまり、どんなに交配しようとも、青いバラは作れないのです。

そのため、青いバラはいつしか「不可能」の代名詞になってしまったのです。

不可能を可能にした遺伝子組換え技術

不可能とまで称された青いバラを作ることを、ある企業が発表します。

それはなんと、飲料で有名なサントリー株式会社。

そして、ここから14年間に及ぶ不可能への挑戦が始まります。

「青色色素のデルフィニジンを作れないのなら、デルフィニジンの遺伝子を入れてしまえばいい」

こう言ったかは知りませんが、遺伝子組み換え技術を用いて、他の花のデルフィニジン遺伝子をバラに入れることを試みます。

しかし、どの植物の青色色素がバラでうまく働くわけではありません。

まず最初に試されたのは、ペチュニアから取り出したデルフィニジンの遺伝子。

カーネーションではうまくいったものの、肝心のバラではうまくいかず・・・

というのも、バラの細胞の中の特殊な条件で、青い色素が赤色に変わってしまうのです。

そして、試行錯誤を重ねた結果、パンジーから取り出したデルフィニジンの遺伝子をバラに組み込むことで、2014年に世界初の青いバラが実現したのです。

本当に青いバラを目指して

実際に開発されたのが、以下のサントリーの青いバラ「アプローズ」です。

アプローズのホームページより

皆さんが思い浮かべる青というよりは、どちらかというと紫色や藤色に近いですね。

サントリーのホームページでも記載されていますが、さらに青いバラを作るために、研究が進められています。

このような青い花を咲かせる仕組みをバラで再現することができれば、現在のアプローズよりも、さらに青いバラを咲かせることができるはず──。「もっと青いバラ」を目指すサントリーの挑戦は、今日も続いているのです。

サントリーグローバルイノベーションセンター開発ストーリーより引用

ちなみにですが、通販などで青いバラを検索すると、アプローズよりも青いバラが見られると思います。
あのバラは、染めの技術でできたもの、つまり、染料でバラを青く染めているのです。

まとめ

  • バラには、青色色素のデルフィニジンを持たないため、交配育種では青いバラを作ることはできなかった
  • サントリーが、遺伝子組み換え技術により、パンジーのデルフィニジン遺伝子をバラに組み込むことで、青いバラの開発に成功した
  • より青いバラを目指して、現在も研究が行わられている
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